経営戦略・経営計画はプロセスを管理する
中小企業・零細企業の課題の一つとして、経営計画や経営戦略といったものをしっかりと構築するプロセスがないことがあげられます。経営者様の頭の中に入っているからいらないという考え方もありますが、従業員も含めて「全社一丸」となって行動する必要があると考えれば、戦略や計画は明文化していた方が都合が良いのは想像できますね。
そして、戦略や計画を策定する場合には、押さえておくべき重要なポイントがあります。
その一つが、経営計画や経営戦略が行動に反映できるかどうかということであります。
例えば、計画で「売上10%アップ」を掲げたとします。これは計画だといえば、そうですが、それだけでは使えない計画になってしまいます。
「売上10%アップ」させるためにどのような取り組みを行っていくのかということを決める必要があるのです。
これは「売上」という結果を実現するために、「何をする」というプロセスを定義するということなのです。
目標とする「結果」を定義しているだけでは、事後報告として、達成できたかできなかったかだけの管理になってしまいます。良い結果を出すために、そのプロセスを見ていく必要があります。経営上で管理できるのは「プロセス」だけであるという認識が必要です。
例えば、「インフルエンザ対策」というものを考えるとします。
インフルエンザが流行っている状態で、会社で、その対策を考える場合に、「インフルエンザにかかってはいけない」あるいは、「インフルエンザにかかる従業員を2名以内に抑える」とだけ定義し、発表したとしても、うまくいくかどうかは、最後になるまでわかりません。これは、インフルエンザにかかる・かからないというのが、「結果」であるからです。
インフルエンザにかかる従業員の数を抑えるためにできるプロセスの管理を定義する場合、
- 外出から帰ってきたら、必ず手洗い・うがいを行う
- 外出時はマスクを着用する
- 体調不良の際は、必ず会社に連絡し、医師に診断してもらう
といった行動レベルの対策を定義する必要があります。
このように、計画上・戦略上の目指す結果を実現するためには、そのプロセスを明らかにして、それを管理するという考え方が重要になってきます。
このこと自体は、特別な技術が必要なわけではなく、中小企業・零細企業でもできることであります。これは極めて重要な考え方ですので、是非計画や戦略を考える際はチャックしていただきたいところです。
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