資金繰りを良くするために何を見るのか?
中小企業・零細企業の経営改善においては、改善の「視点」を持つということが重要です。資金繰りというものに目を向けた際にも資金繰りを良くするための視点を持つ必要があります。ここでは、簡単にその勘所を紹介したいと思います。
資金繰りが良くなるということは、
- 事業の利益で投資・支出が賄える
- 企業の状況に対して適切な借入金規模を維持し、返済も行える
- 足元の資金を管理し手元資金の不足を避ける
といったことが経営で実現できる状態です。
利益を出せずに、返済ができなくなる→リスケといったことを避けることが必要です。
究極的に経営で行うことは「売上を上げる」「費用を下げる」「企業の財務構造を軽くする」ということしかありません。
それを資金繰りという観点で見るための「視点」を持ちましょうということです。
前回のコラムでは、資金繰り表の形式をキャッシュフロー計算書のように、営業・投資・財務の区分に分けるといいですよと書きましたが、資金繰りを管理する視点でまず第一に大切なことは、
営業収支がプラスにできるかどうか
ということにあります。
営業収支がマイナスの場合は、それが、
- そもそも利益が出せていない(経常赤字)なのか
- 運転資本が増加しているのか(勘定合って銭足らず)
によって経営改善策を考えていくことが重要です。
次に、
- 営業収支がプラスであり、かつ返済に必要な金額を上回っていること
- 投資活動が営業収支を圧迫しない範囲に管理されている
ことなどがチェックポイントになりますね。
繰り返しますが、最終的に経営改善するためには「売上を上げる」「費用を下げる」「企業の財務構造を軽くする」ことが必要です。そのために、どのような状況において、どのような形で気づき、対応を行うのかということが重要です。
資金繰り管理により営業収支を把握できれば、現状の現金の出入りと投資と返済を含めてあとどのくらい売上やコスト削減の規模で戦略を構築する必要があるかどうか、近い将来の資金不足が発生するかどうかなど様々な情報が浮かび上がってきます。
このように経営改善のための視点を与えてくれるものであり、ぜひとも活用していただきたいと頃であります。
資金繰り、経営戦略強化、営業強化なども含めて経営相談を受け付けております。WEBでの経営相談もありますので、是非課題を解決していきましょうね。