現金の調達構造を明らかにして、資金繰りを改善しよう

資金繰りを安定させるキャッシュフローの構造を理解する

イオンがダイエーを子会社化するというニュースが流れ、流通の構造がまだまだ変わることを改めて印象付けられましたね。イオンとセブン&アイの2強の構造がますます進んでおり、小さな小売り事業を営む人にとっては、競争環境を危惧される方もいらっしゃる賀茂しれませんね。

 

イオンは積極的な投資・買収などで事業を拡大しています。資金繰りを考える場合、際限なく借り入れをして事業を拡大してしまうと、早晩事業は破綻します。しかしながら、大企業は利益をしっかり出しつつ、事業拡大を続けています。その資金の構造を見ることで小さな会社の経営改善のヒントが見えてきます。

 

無茶な投資と積極的な投資を理解する

積極的な投資を行う場合、それに伴う資金が必要になります。この資金的な裏付けと投資に対するリターンがなければ、その投資は無茶なものになってしまいます。大企業であればまだ余力はあるかもしれませんが、中小企業・零細企業が無茶な投資を行えば、事業継続が難しくなります。

 

投資を行ううえでの資金的な裏付けをどこで確保するのかというと、基本的にはやはり営業活動を通じて裏付けを取っていく必要があります。積極的な投資活動をしているイオンの例を見てみましょう。下記はイオンのここ数年のキャッシュ・フロー計算書の数値です。単位は百万円です。

営業活動によるCF 投資活動によるCF 財務活動によるCF
2012年2月期 203,382 -327,865 -13,061
2011年2月期 261,132 -105,517 -121,847
2010年2月期 361,096 -324,573 11,179
2009年2月期 234,082 -324,758 165,000

 

見ていただくとわかるとおり、まずは、営業キャッシュ・フローがプラスです。当然のことですが、営業CFが稼げない状況において投資を行うのは極めて危険です。そして、投資活動のキャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローでできるだけ賄うことが資金繰りの安定には必要です。

イオンの場合、年度によって営業CF > 投資CFになっている場合と営業CF < 投資CFになっている場合があります。積極的な投資を行ううえでは、一時的に投資CFが膨らむことはよくあることです。その場合、営業CFを超える投資部分は内部留保から資金を取り崩すか、財務活動のCFで表される銀行などからの借り入れで賄うことになります。

イオンの場合、ここ数年で見ると、営業CFと投資CFの合計はおおよそ同じ水準であり、投資資金を本業でカバーできていることがわかります。

この状態に近づくことがまずは重要です。資金調達の際も、本業でのもうけが出ている状態であれば、返済を見通すことができますし計画も現実的な物になりますね。

 

イオンは一つの例ですが、積極的な投資には、キャッシュ・フロー上も裏付けがあるということをご理解いただきたいと思います。

 

中小企業・零細企業の経営でも基本的には同じ考えに立たないと事業継続は難しくなります。投資を長期借入金で賄う場合は、本業の浮き沈みにより返済もままならない状態に陥る危険性が高まります。経営資源が多い場合は、不良資産を処分することで経営をスリム化し立て直すこともできますが、中小企業の場合は立て直しが難しいため、実行前の段階でできるだけリスクを低減していくことが重要ですね。

 

キャッシュフロー計算書や資金繰り表は中小企業・零細企業の経営状況や改善点を可視化してくれます。経営の見える化という視点でもとても重要です。是非自社でも作るようにしましょう。

 

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