本当の原因と改善ポイントを見つけられるか?
先日大手の通信会社にてスマートフォンの通信障害が発生しておりました。復旧までに時間を要し、多くの人に影響が出ていたようです。私の周りでも仕事の連絡が届いていないため、業務に支障が出たという人がいました。通信インフラでのトラブルであるため影響も大きいわけですが、仕事をする上で、大なり小なりトラブルはつきものです。トラブルをゼロにすることはできませんが、その予防と発生時の復旧に対する対策というのはとても大切なポイントですね。
そして、復旧すれば終わりというわけではなく、その原因の追究と改善も欠かせない取り組みであります。
今回の通信トラブルについてその原因が発表されておりました。大きなポイントとして、手順書記載ミスが起因して大きなトラブルにつながっていたことが指摘されております。
さて、この手順書記載ミスということを「原因」としてよいでしょうか?
なぜ手順書に記載ミスがあったのでしょうか?
ミスがありましたので以後気を付けます。ではまたトラブルが発生してしまう可能性がありますね。
手順書の記載ミスというのは、事前にその手順書に従ってテスト作業やリハーサルが行われていれば見つけて修正するk十ができたはずです。記載ミスがあったということは、テストそのものが行われていなかった可能性があります。もうしそうなのであれば、テストはなぜ行われていなかったのでしょうか?もしかしたら期日が迫ってきておりテストをする時間がなかったのかもしれません。テストをしてもその結果を検証するプロセスがなかったのかもしれません。また問題点を報告することがためらわれる文化があったのかもしれません。
記載ミスが発生する原因をもっと掘り下げていかないと改善に活かすことは難しくなります。
これはどのような状況においても教訓になる要素があります。
- 生産上で発生したトラブルの原因追究ができているか
- 顧客クレームの発生した要因を深堀りできているか
- コストが増加している原因を追究できているか
など様々な面で原因を探ることが重要になります。またこのようなマイナス事象の原因追求だけでなく、優秀な営業マンが良い成績を上げられる理由なども深く掘り下げていけば、「成功の要因」というのがつかめるものであります。
トラブルをはじめとした「イレギュラー」な出来事はマイナス面だけでなく、改善のチャンスを与えてくれるものであります。その原因を表面的な部分だけでとらえてしまうとせっかくの成長の機会をみすみす逃してしまうことになりかねません。これは顧客満足や業績にもマイナスになってしまいますね。
業績を上げる、トラブルを減らすなどなど、中小企業や零細企業の収益・財務構造を改善していくためにも「原因」を深く掘り下げて対策を行うという姿勢はとても大切です。