まずは現状把握。小さな会社の経営力向上の一歩を踏み出しましょう
経営の自己診断で現状把握と改善のきっかけをつかんでみましょう
経営状況把握のためのワークシートはこちらからダウンロードしてください:簡易現状分析
経営改善の第一歩は、自社の現状を把握することです。
以下のチェック項目を確認し、自社の現状を把握してみましょう。
チェック項目 | Check |
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自社の経営理念が定義できていますか? | |
経営理念の内容、込めた思いが従業員に理解され浸透していますか? | |
自社の数年先を見据えたビジョンが立てられていますか? | |
経営ビジョンは数値面でも表現され、目標として機能していますか? | |
経営ビジョンに即して、経営計画を立てていますか |
チェック項目 | Check |
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従業員が経営ビジョンを達成するために何をすべきか理解し、目標を持っていますか? | |
従業員の行動の進捗が報告され、検証される仕組みができていますか? | |
従業員のコミュニケーションが活発であり、経営参画意識が作れていますか? | |
従業員が仕事に対する改善を提案する意識を持っており、実際に行われていますか? | |
業務が俗人化しておらず、技能の継承や教育ができていますか? | |
従業員の生み出した成果を評価し還元する仕組みがありますか? |
チェック項目 | Check |
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自社の強みを弱みを把握し、経営改善に活かされていますか? | |
業務のプロセスについての情報が共有化され、「見える」ようになっていますか | |
営業・業務目標を定め、管理されていますか? | |
業務の無駄が発見と削減の取り組みが常に行われていますか? | |
製品・サービスの付加価値がどこにあるか理解され、強化されていますか? | |
IT活用が推進され、業務の効率化に活かされていますか? |
チェック項目 | Check |
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自社の顧客が「誰か」、ターゲットが明確になっていますか? | |
既存客の深耕策についての戦略立案と実行ができていますか? | |
新規顧客獲得の目標策定と戦略の実行ができていますか? | |
顧客にとっての利益と自社の強みに整合性が取れていますか? | |
顧客からのクレーム情報が管理され、改善に活かされていますか? | |
顧客が自社に満足していますか?問題点は改善に活かせていますか? |
チェック項目 | Check |
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経営の状況を係数で把握し資金繰りの管理も適切にできていますか? | |
経営目標を数値目標で管理し、実現に向けて行動できていますか? | |
財務目標の達成状況を定期的にチェックし必要な改善ができていますか? | |
財務目標と顧客や業務プロセスの目標に整合性は取れており、目標達成に近づいていますか? | |
従業員に係数意識がありますか? | |
売上・利益の目標は達成できていますか?(達成に向け進捗していますか?) |
財務的な視点でもう少しチェックしてみましょう
経営者様自ら様々な角度で経営を見直すことがとても大切。時には第三者の視点での意見にも耳を傾けてみましょう。
また、経営改善においては、「数値」で具体的に経営状況を把握し、改善の検討を行うことも必要なります。
下記のEXCELシートをダウンロードして、自社の経営状況を把握してみましょう。自社の現状と生産性や収益性、安全性などを把握し、どこに問題があるか、どれだけの改善が必要かについて数値で目標を立てられるようにしましょう。
EXCELダウンロード:簡単現状分析
チェック結果を改善に活かす
チェック結果はいかがでしたか?全てできているから良い、できていないから悪いということではなく、自社の現状と理想を踏まえ、改善点がどこかにないのかという視点で見てみましょう。
以下にいくつか、チェック結果の視点を記してみます。
1.全体的にチェックが少なく、できていない事が多い場合
経営の現状として課題が多い状態です。まずは優先課題を洗い出し、改善の取り組みを行いましょう。その際は、目標と実現のための戦略、そして行動計画と検証方法まで落とし込み日付を切って取り組みを行えるようにしましょう。すべてを一気に改善はできません。優先順位づけも非常に重要です。
2.財務のチェック項目が他と比べて低い場合
財務的な目標の実現や管理ができていないにもかかわらず、他の項目の分析結果が良いという場合、経営の一連の取り組みに対して、財務的な結果がついてきていないということも考えられます。管理上の問題だけであれば、良いのですが、売上・利益の結果が伴っていない場合は問題です。経営上の取り組みは最終的には財務的な結果として浮かび上がってきます。そこを見えるようにしたうえで、さらに高められるようにしましょう。
3.全体的にチェックにばらつきがある場合
各分類ごとにばらつきがある(たとえば、人材の評価は悪かったが業務の評価はチェックが多かったなど)場合は、改善ポイントや課題を見過ごしている可能性があります。経営の一連の機能(人材、顧客、業務)などは個別の問題ではなく、つながりがあるものであります。一つの項目が極端にできていない、あるいはできているということが起こっている場合は、まだ見えていない課題や改善ポイントが眠っているかもしれません。さらなる現状把握を進めましょう。
4.理念・ビジョンの評価項目が低い場合
経営層の経営管理状況に問題がある可能性があります。この項目のチェックが少ないが、財務的には良い結果が出ているというような場合もあるかもしれません。しかし、それは経営者の見えないところで従業員が頑張っていたり、たまたま外部環境が良い状態であったりといった「危ういバランス」の中で成り立っている幸運な状態なのかもしれません。経営をより「見える」状態に進化させていきましょう。
現状把握からを経営力向上がはじまります
何か一つでもできていないという「気づき」があったのであれば、それを一つのきっかけとして経営改善の可能性を考えてみてください。
結果が悪くても、それは改善の可能性が沢山あるということです。チャンスととらえて前向きに経営改善の取り組みを進めましょう。
自社の現状を把握するには、従業員の皆様の意見に耳を傾けることも大切です。今自社の置かれている状況がどのようなものなのか、社員も巻き込んで考えてみましょう。その中でどのような方向に向かうべきなのか、知恵を出し合ってみましょう。
当ページのチェックリストを見て、自社の現状をチェックされた経営者様は、経営力向上の「きっかけ」を十分につかんでおられます。この機会を活かして小さな変化を起こしてみましょう。大きな目標を達成するためには小さな一歩を踏み出すことが大切です。そして、それは小さな会社でもできることなのです。
自社でできる改善はすぐにでも始めてみましょう。
どうしていいかわからない時には、現状を整理したけど何から始めたらよいか相談したいという場合はいつでもご連絡ください。貴社の現状に即したご支援をいたします。
セルフチェックをしてみた結果について、もう少し深く診断してみたいとのお考えがあれば、お問い合わせのページより気軽にご相談いただくか、下記のメールアドレスにEXCELの診断シートを添付して、お問い合わせください。
診断士の視点で、改善ポイントについてアドバイスいたします。
まずは自身で改善を「やってみる」という経営者様は、小冊子をお役立てください
小さな会社でも、自社で経営改善できることは多くあります。自社でできることにお金をかけるよりも、自社でどんどん改善してみましょう。CONSULTING OFFICE 3Sでは小冊子「中小企業の経営力向上の考え方についてお伝えしたいこと」をご希望の経営者様にお送りいたしております。貴社の経営改善の一助になれば幸いです。